校長    小 堺  広 司  

 リオデジャネイロはブラジル南東部に位置し、世界有数の観光都市です。商工業が盛んで、港湾都市としても知られています。周辺の美しい景観は、「リオデジャネイロ・ 山と海との間のカリオカの景観群」として2012年に世界遺産リストに登録されました。また、2014年には、ワールドカップサッカー大会が、2016年には、夏季オリンピック・パラリンピックも開催されました。
 このリオデジャネイロ市にある本校は、1960年に石川島播磨重工が設立した企業内教育施設を母体とし、1971年8月、日本人子弟教育会や関係諸機関の多大な努力によって開校しました。児童生徒数の増加により、1972年に現在地区、1976年にはサンタテレーザ地区に新校舎を建設し、一時は400名を超える児童生徒が就学しておりました。しかし、近年は政治や経済の不安定さにより在留邦人の数が減少し、それに伴い児童生徒数も激減しました。このような状況ですが、コズメベーリョ地区の日系協会内現地区において教育活動を行っています。コズメベーリョ地区は、かつて日本企業家族が多く住む歴史ある落ち着いた文教地区で、学校の窓から、鮮やかな青空にコルコバードのキリスト像を見上げることができます。2021年には、多くの歴史を重ね、創立50周年を迎えました。
 
 小さな学校ですが、国際人として世界に通用し、世界の架け橋となる人材の育成を目指しています。学習指導の充実を図りながら基礎基本の定着を図り、少人数指導により多角的なものの見方やより高い思考力・判断力・表現力を身につけるための発展的な教育に力を注いでいます。
 特色ある教育活動として、現地日本語モデル校や連邦大学との定期交流、宿泊学習や修学旅行、校外学習など、体験を通して多くの人や自然・社会との出会いを大切にしています。また、英語検定や漢字検定などの定期的な開催、作文コンクールへの応募など、日本の教育で求められる資格や情報を取り入れています。さらに、対人関係を学ぶ場として「リオ日学ファミリー」を合言葉に年齢を超えた交流活動に力を入れています。昼休みの体育館遊び、総合的な学習・委員会活動・クラブ活動など賑やかに過ごしています。中でも週3回実施される学校昼食会(給食)は、子どもたちにとって楽しみな時間であり、郷土食を味わいながら食育への関心を深め、お腹も心も満たされます。
 新型コロナウイルス・パンデミックによる休校時期もありましたが、オンライン学習により学びを止めず、子どもたちの学習を保障しました。現在は子どもたちの健康安全を第一に、コロナ以前の教育活動が実施できるように新たな挑戦を続けます。子どもの心に寄り添い、学校生活が充実したものとなるように、豊かで健全な教育を目指してまいります。

 リオデジャネイロ日本人学校は、人と人との結びつきを大切にして、日本人子弟やブラジル人子弟のために、日本文化の発信拠点として教育活動を行っております。運動会・文化祭・体験入学・夏祭り・英検や漢検の機会提供など、広く学校を開放しています。教育相談、進路指導、学習参観など、ご相談事がございましたら、お気軽にお問い合わせください。



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